特例子会社は給料が低くて生活できない?リアルなデメリットを解説

特例子会社は、配慮が行き届いた環境で働ける一方で「給料がとにかく低いので生活できないかも?」と不安になるのも自然です。

最低賃金は超えているので生活ができないというほどではありませんが、障害年金なしの一人暮らしで、さらに時短勤務まですると相当厳しくなります

このページでは「特例子会社の収入実態」から「給料が低い理由」そして「解決策」までを網羅的にご紹介していきます。

この記事を書いた専門家
佐々木
佐々木
東証プライム上場企業の管理職。企業側として新卒・中途採用をしている経験と、自身が転職した体験談をもとに記事を執筆。

特例子会社は最低限の給料しかもらえない

特例子会社のデメリットは、なによりも給料が低いことです。ほとんどの企業では、時給換算すると最低賃金クラス(時給1,000円前後)に設定されています。

約8割が年収250万円に届かない

実際に年収分布を見てみても、特例子会社で働く約8割の方が年収250万円以下。これは月給換算すると月給20万円(手取り16万円)ほどになります。

出典:野村総合研究所(2018年12月)より作成

さらに、上記グラフから「年収200万円あれば上位50%に入る」ということもわかります。平均年収のデータは公開されていませんが、おそらく150~200万円ほどとなるでしょう。

平均年収は150~200万円ほど

特例子会社の平均年収は150~200万円程度になるので、日本の平均年収が443万円(国税庁令和3年)であることを踏まえると、半分以下。厳しい現状です。

特に、精神障害がある方の多くは時短勤務をしているので、さらに低くなってしまいます。障害年金なしでは余裕ある暮らしはできません。

「生活はできる」との口コミはある

実際の口コミをみてみましょう。

特子勤務してますが手取り13です
ボーナスはありますが退職金はないし通院休暇は無給
正社員は数千円程度の住宅手当だけ
生かさず殺さずで助成金に利用され、定年になったら生活保護ですね

引用元:5ch

自分も一般企業から特例来たけど、今の所平和にやってる。(中略)

少人数、障害軽そうな人しかいなくて、仕事かなりやりやすいわ…

一応個人的には生活出来る程度はお金もらっているので、これでいいのかも知れない

引用元:5ch

このように“生活ができるか否か”に焦点が当てられていることからわかるように、ギリギリである(少なくとも余裕はない)ことはわかります。

もし、障害年金がもらえないくらいに障害が軽度なのであれば、一般企業を狙って転職活動を進めたり、副業を始めたりするのも一つの手段です。

  • 一般企業に転職する
  • 副業を始める
佐々木
転職をする場合は慎重に検討してください。障害者雇用枠といっても企業や上司との相性によって大きく変わるので、内情に詳しい転職エージェントや就労移行支援を利用することをおすすめします。

特例子会社の給料が低い理由

特例子会社の給料が低い理由は、下記の通りです。

  1. 市場価値の低い仕事が多いため
  2. 事業として利益が出ていないため
  3. 低い給料でも障害者が応募するため

それぞれ順番に説明していきます。

理由①市場価値の低い仕事が多いため

特例子会社の給料が低い理由は、単純に市場価値が低い職種での募集が多いからです。

実際、特例子会社で募集している職種の集計データをみたところ、多い順で「事務補助(79.1%)」「清掃管理(50%)」「製造作業(23.5%)」と単純作業系が上位を占めています。

出典:野村総合研究所(2018年12月)
※複数回答を認めているので合計が100%を超える

このように、仕事そのものに求められる専門性が高くなく、多くの方が苦労せずにできてしまうので、高い給料を出す理由がないのです。

佐々木
仕事に求められる専門性が高ければ高いほど給与は上がります。特例子会社だと専門性が低い仕事ばかり取り扱っているので、仮に正社員だとしても低賃金なことが多いですね。

理由②事業として利益が出ていないため

給料が低い理由2つ目は、利益が出ていないためです。従業員の給料は、企業の営業行為から出た利益から分配されるので、利益が低いなら給料も低いのが当然です。

そして、特例子会社が運営している事業は、基本的に「事務補助」や「清掃」「ライン作業」といった“単純作業”の受託業務なので、どうしても売上は低くなります。

さらに、こういった単純作業はAIやロボットに代替されやすい仕事なので、直近は仕事そのものが減っていっている現状が向かい風となっています。

また、特例子会社は下記の理由から、利益率の高いビジネスに手を出しにくい背景があります。

  1. そもそも利益を主目的としていない
    特例子会社は法定雇用率を満たさないことによる“罰金を防ぐこと”を目的として設立されている
  2. 障害者に市場価値の高い仕事を任せるのは難しい
    障害者はできないことが多く管理コストも高いので、育成コストが高くなりやすい傾向にある

残念ながら、利益を目的とするなら、マジョリティの健常者を雇用してビジネスを始めた方が効率がずっと良い、というのが一般的な考えなのです。

佐々木
さらに、精神保健福祉士や支援スタッフ配置など、配慮の行き届いた環境づくりのためにも費用がかかるので、その分給料が出にくくなっています。

理由③低い給料でも障害者が応募するため

特例子会社の給料が低い理由3つ目は、低い給料でもたくさん応募があるためです。他の特例子会社との競争が少ないので、給料を上げる理由がありません。

実際、一般企業の障害者雇用枠と比べて、特例子会社はそもそもの数が少なく(全国562社で、求人は50件程度)、人気なので求人倍率が高い傾向にあります。

雇用促進法の改正に伴って、ここ10年ほどで障害者雇用が大きく進みつつあるものの、まだまだ障害者の人数に対して、障害者の雇用枠は少ないのです。

それでも特例子会社が人気な理由・メリット

生活が苦しいくらい給料が低い特例子会社ですが、それでも人気がある理由を解説していきます。企業で差はありますが概ね以下の通りです。

順に見ていきましょう。

①障害への配慮や環境が整っていて安定して働ける

特例子会社で働く一番のメリットは、さまざまな障害に合わせた配慮や仕事内容の調整をしてもらえるので、安定して働きやすいことです。

配慮の例
  • 勤務時間(時短やフレックス制)
  • 仕事内容(難易度や業務量は各人ごとに調整)
  • 相談体制(精神保健福祉士や支援スタッフ配置)
  • バリアフリー対応(トイレ等)
  • 外部支援機関との連携 等

また、個別に配慮内容を相談して無理なく業務を進められるようにしてもらえるので、精神や発達障害といった障害でも安心して就業できます。

いくつか口コミを見てみましょう。

配慮やサポート体制も一般就労より理解がありそう

今回私が勤務しているのは障害者雇用に特化した特例子会社なのですが、かなりゆっくり進めていただいているので、本当に助かっています。配慮やサポート体制も一般就労より理解がありそうです。

引用元:Twitter

業務量、相談体制の配慮が十分に行き届いてます

給与面で折り合いがつくなら、障害者雇用(一般企業ではなく特例子会社)は強くお勧めしたいです。業務量、相談体制の配慮が十分に行き届いてます。心の穏やかに働ける可能性が高いと思います。繰り返しになりますが、給与面ではいろいろ考えないといけないかもしれません。

引用元:Twitter

このように、業務や配慮、サポート面に関するポジティブな口コミは多く見られました。特に、一般企業とは違い、特例子会社では従業員に合わせて仕事内容が決められるのがポイントです。

②周囲に障害者しかいないので居心地が良い

特例子会社は、周りにいるほとんどの従業員が障害者なので、多くの方にとって居心地が良いことがメリットです。

口コミ|軽い人選別して回してるような特例はほんと居心地いい

パッと見分からないような軽い人選別して回してるような特例はほんと居心地いいよな

引用元:5ch

口コミ|特例の事務補助とか居心地の良さはすごい

特例の事務補助とか居心地の良さはすごいけど、定年まで雇用されるものなんだろうか・・・

引用元:5ch

反対に、一般企業だと、周りには健常の社員がたくさんいるので、一人だけ残業せず帰ったり、特別扱いをしてもらったりすることに引け目を感じてしまうものです。

実際、人間は、自身と共通点のある相手に親近感を抱くので(心理学では「類似性の法則」と言います)、同じ境遇の障害者が集まっている職場の方が、良好な人間関係を作りやすいかもしれません。

③大企業傘下だと福利厚生が充実している

また、特例子会社の多くは、大企業傘下のグループ企業なので、福利厚生が充実していることもメリットです。(会社によりますが)

口コミ|福利厚生が充実している

ある会社の特例子会社に正社員で転職できたわけだが
土日休み、8時間拘束7時間勤務、残業は今のところ無し、研修中ではあるが今のところ理不尽な指示無し、ハラスメント無し、変なビジネスの付き合い無し、有給もすでに使える…
ほんとは普通の会社がこういう福利厚生すべきなんだろうけどね…

引用元:Twitter

障害者雇用枠での就職だと、その企業はあくまで健常の労働者がメインなので、企業や上司によって当たり外れがあります。

特に中小企業で障害者雇用の実績が少ない会社だと、まともに配慮をしてもらえず、ただ給料が安いだけ、なんてこともあるので注意してください。

条件の良い特例子会社への転職を狙うなら

特例子会社で条件の良い求人を狙うのであれば、転職エージェントと呼ばれる職業紹介会社のサポートを受けることをおすすめします

障がい手帳をお持ちの方、あるいは申請中の方向けに、オープン就労(企業に障がいを公開しておこなう転職活動)でおすすめの転職エージェントを紹介していきます。

比較ポイントは以下3点です。(詳しい選び方や6位以降が気になる方は「障がい者向け転職サイト・エージェントの選ぶ基準と比較表」をご覧ください。)

  • 比較1. 総求人数
  • 比較2. 利用者満足度
  • 比較3. 障がい者支援の実績
←左右にスクロール可能→
順位就職/転職エージェント評価
おすすめ度エリア公開求人満足度コメント個別解説記事
1位LITALICO仕事ナビ★★★★☆
4.2
全国3,211件
多い
4.2 / 5.0
高い
業界最大級の求人数
在宅ワーク案件あり
2位
dodaチャレンジ
★★★★☆
4.1
全国1,393件
多い
4.1 / 5.0
高い
大手人材会社が運営
事務職やIT技術職メイン
3位
atGPエージェント
★★★★☆
4.0
関東・関西
名古屋
1,143件
多い
3.9 /5.0
普通
全国で豊富な求人数
地方や作業系案件もある
4位
ランスタッドチャレンジド
★★★★☆
4.0
全国
(精神は一都三県)
314件
普通
4.1/ 5.0
高い
60%が300万円以上
フルタイム正社員中心
5位
エージェント・サーナ
★★★★☆
4.0
関東、関西1,007件
普通
4.0 /5.0
高い
転職支援歴29年
累計1,000名以上
6位
DIエージェント
★★★☆☆
3.9
全国1,739件
多い
3.9/ 5.0
普通
2009年開始
7,500人以上を支援
7位障害者雇用バンク★★★☆☆
3.8
首都圏、大阪946件
普通
3.8/ 5.0
普通
ハローワーク求人や
就労移行支援も掲載
8位マイナビパートナーズ紹介★★★☆☆
3.8
首都圏、関西非公開
少なめ
4.1 / 5.0
高い
2020年開始
大手のノウハウあり
9位
ソーシャルパートナーズ
★★★☆☆
3.7
一都三県242件
少なめ
3.8 / 5.0
普通
2018年開始
世界規模の人材会社
10位
アビリティスタッフィング
★★★☆☆
3.7
一都三県129件
少なめ
3.6 / 5.0
普通
首都圏の事務職中心
精神障害のみ

※2023/3/1時点の数値

転職エージェントは最初から一つに絞る必要はないので、良い求人を見逃しにくくなるように複数登録がおすすめです。(ただ、多すぎると連絡が面倒になるので、多くても4社程度にしておきましょう。)

1位.LITALICO仕事ナビ

LITALICO仕事ナビは、国内最大級の求人数を持つ転職サービスです。全国に対応しており、首都圏や関西はもちろん、地方求人も豊富なのが特徴。

全国100拠点を超える就労移行支援事業で培った累計10,000人以上の支援実績をもとに、安定感のあるサポートをしています。

LITALICO仕事ナビの特徴
  • 求人数が業界最大級(全国対応)
  • 人気の在宅ワーク求人も豊富
  • 就労移行支援や継続案件も掲載あり

もともと就労移行支援のイメージが強いですが、身体障がい者や若手向けのサポートも充実しています。無料なのでぜひ相談してみてください。

【公式】https://snabi.jp/

佐々木
もちろん情報収集のみの登録も可能です。障害者雇用求人をどこよりも多く掲載しているので、必ず登録しておきましょう!

◆利用した方の口コミ(一部抜粋)

親身に支えてくれた
40代男性 鬱病/社会不安障害 製造
★★★★★5
スタッフの方は非常に親身になって支えてくださいました。書類の作成や模擬面接もして頂き、非常に感謝しております。私も急に精神的な病気になってしまい、非常に落ち込んでいたのですが、おかげさまで明るさを取り戻しました。(アンケート調査より)
他と比べて求人数が多い
20代女性 摂食障害 事務職
★★★★☆4
他のエージェントと比べて、求人数は多いように感じました。身体障害の方、精神障害でもある程度自己管理ができる方は良いと思います。ただ、サポートはすごく良いですが、求人のレベルは割と高く、条件に合わないことも多いです。(アンケート調査より)
ハローワークよりずっと探しやすい
30代男性 うつ病/双極性障害 軽作業
★★★★★5
時期が閑散期なので難しかったかと思いますが、協力体制があり、たくさんの求人を紹介してくれました。ハローワークよりずっと探しやすいと思います。(アンケート調査より)
求人は紹介してくれる
20代女性 発達障害/全般性てんかん 事務職
★★★☆☆3
求人を紹介してくれるのだろうかという不安を抱いていたので「求人を紹介してください」という要求に応えてくれた事には感謝したい。ただ、私の希望する勤務地や職種が抜けていたのが残念。(アンケート調査より)
LITALICO仕事ナビの基本データ
タイプ転職エージェント
利用料金無料
※障害者手帳がなくても登録は可能
対象地域全国
対象障害全て(精神や発達障害も可能)
求人件数3,211件
運営会社株式会社LITALICO(企業HP
関連サービスLITALICOワークス(就労移行支援)
公式サイトhttps://snabi.jp/

※2023/3/1時点の数値

2位.dodaチャレンジ

dodaチャレンジは、大手人材企業のパーソルグループが運営する、転職支援実績No.1(2018年~2020年)の障がい者特化型転職エージェントです。

東京・大阪・名古屋の3ヶ所にオフィスを構えており、大手企業や特例子会社での、事務職からIT系技術職といったオフィスワーク求人を多く保有しています

dodaチャレンジの特徴
  • 事務職からIT系技術職に強い
  • 東京・大阪・名古屋の大企業求人に強い
  • 障がい者の転職に特化したコンサルタント

転職前は応募書類の添削や模擬面接といったサポートがあり、入社後も就労に関する悩みがないか相談することが可能です。無料なのでまずは面談だけでもしてみましょう。

【公式】https://doda.jp/challenge/

また、就労移行支援事業所のミラトレを運営しているので、働くことに不安があり、無理なく慣れていきたいという方は、併せて利用してみてください。

佐々木
dodaチャレンジは障害者の支援実績No.1の転職サービスです。アンケート調査でも約5人に1人が利用していました。

主に、アドバイザーの対応に関するポジティブな口コミが多かった印象で、その一部を紹介していきます。

◆利用した方の口コミ(一部抜粋)

誠実に仕事をこなしてくれた
30代女性 うつ病 教育関係
★★★★★5
担当者の方は誠実に仕事をこなしてくださいました。病気のこともあり、自己肯定感がほぼない私に、私の長所となる部分を沢山教えてくださいました。(アンケート調査より)
寄り添いながらアドバイスしてくれた
30代男性 うつ病 事務職
★★★★★5
十分なヒアリングでこちらの就業を寄り添いながらアドバイスしてくれました。それから、企業側にいろいろと体調を崩した時などの対応を交渉してくれました。就業後も、どんな様子かヒアリングとアドバイスをしてくれてとても心強かったです。(アンケート調査より)
選考対策や書類サポートをしてくれた
40代女性 双極性障害 事務職
★★★★☆4
良かった点は、キャリアカウンセラーが私の代わりに条件交渉をしてくれたことや面接対策や書類作成のサポートもしてくれたことです。悪かった点は、社会人としての経験が浅いためとの理由で、すぐに求人を紹介してもらえなかったので、残念でした。(アンケート調査より)
丁寧にわからないことを教えてくれた
30代女性 軽度知的障害 事務職
★★★☆☆3
軽度知的障害とのこともあり、普通の人より理解力がないなか丁寧にわからないことを教えてくださいました。悪かった点としても希望の求人数があまりにも少なく、他の都道府県の求人ばかり障害されたことが悪かったといいますが不満に思った点です。(アンケート調査より)
dodaチャレンジの基本データ
タイプ転職エージェント
利用料金無料 ※障害者手帳が必要
対象地域東京、大阪、名古屋(WEB対応可)
対象障害すべて※精神障害も対応
求人件数1,393件
運営会社パーソルキャリア株式会社(企業HP
Pマークあり(確認はこちら
公式サイトhttps://doda.jp/challenge/

※2023/3/1時点の数値

3位. atGPエージェント

atGP(アットジーピー)は、株式会社ゼネラルパートナーズが運営する、全国トップクラスの求人を保有する障がい者向け転職サービスです。

基本的には首都圏、関西エリアの事務職求人が中心ですが、他の大手エージェントと違って、地方エリアや作業員(清掃等)案件にも力を入れています

さらに、時短(週20時間~)案件や、在宅ワーク求人も多く保有しているので、幅広いニーズに応えられる点はatGPならではの強みと言えるでしょう。

atGP(アットジーピー)の特徴
  • 全国で求人数がトップクラス
  • 時短や在宅ワーク求人が豊富
  • 首都圏や関西の事務職求人が中心
  • 地方や作業系案件でも他社より充実

また、エージェント機能をつけずに求人を眺めたり、スカウトを待ったりすることも可能なので「良い案件があれば」という方にもおすすめできます。

【公式】https://www.atgp.jp/

ちなみに、就労移行支援事業所(atGPジョブトレ)も運営しているので、働くことに不安があり、まずは準備からしていきたい方は、併せて利用してみてください。

佐々木
atGPは多くの方に利用されている大手サービスなのでおすすめです。アンケート調査でも約5~6人に1人が利用しており、満足度評価が高い傾向にありました!

◆利用した方の口コミ(一部抜粋)

希望通りに紹介してくれて助かった
40代男性 左大腿1/2以上欠損 事務職
★★★★★5
こちらの要望に応えて求人を探してきてくれて、ずっと親身になって相談を聞いてくれた。こちらからの質問に対してすぐに回答してくれた点もありがたい。(アンケート調査より)
わからないことをすぐに教えてくれる
20代女性 双極性障害 事務職
★★★★★5
良かった点は、自分が気になっているが、少し雇用条件の部分が気になった求人をすぐに対応してくださり、雇用条件の確認などがスムーズでとても好感にもてたことです。わからないことをすぐに聞けるので安心できました(アンケート調査より)
特性を活かせる職場を探してくれた
30代女性 発達障害/統合失調症 事務職
★★★★★5
自分の障害における特性や、疲れやすさ等をすごく理解して下さって嬉しかったです。自分の特性の良いところを活かせる様に、色々親身になって話を聞いてくれて動いて下さり、ありがたかったです。(アンケート調査より)
細かい職種条件にも応えてくれる
20代男性 うつ病 事務職
★★★★☆4
職種の条件について細かい要求をしたが、自分にあった求人をしっかりと探してくれて、見つかり次第連絡してくれた。都心でないと少し求人数は物足りない印象を受けたが、在宅求人も紹介してもらえたのでおすすめです。(アンケート調査より)
atGP(アットジーピー)エージェントの基本データ
タイプ転職エージェント
利用料金無料 ※障害者手帳が必要
対象地域関東・関西・名古屋エリア
対象障害全て
求人件数1,143件(非公開求人は不明)
うち610件は精神障害の採用実績あり
運営会社(株)ゼネラルパートナーズ(企業HP
Pマークあり(確認はこちら
公式サイトhttps://www.atgp.jp/

※2023/3/1時点の数値

4位.ランスタッドチャレンジド

ランスタッドチャレンジドは、世界最大の人材企業ランスタッドが運営する障がい者向け転職エージェントで、取り扱い求人の年収やレベルが高いことが特徴です。

実際の求人も、正社員のフルタイムが大半を占めているので、フルタイムでの就業を直近2~3年継続していて「キャリアアップしたい!」と考えている方におすすめです。

もとは外資系企業なのでドライなイメージを持つかと思いますが、そういったことは一切なく、求職者に寄り添ったオーダーメイド求人をはじめ、親身なサポートが高評価でした。

ランスタッドチャレンジの特徴
  • 年収高めのフルタイム求人
  • 全国対応(精神障害は一都三県のみ)
  • 事務職や製造業職の人気求人を多数保有

ランスタッドの保有求人の多くは非公開であり、大企業を中心に多くの転職支援実績があるので、どのような求人があるかだけでもみてみると良いでしょう。

【公式】https://www.randstad.co.jp/challenged/

ただ、基本的にはフルタイム求人がメインなので、経歴に自信がない方、週3~4勤務から段階的に復職したい方は、LITALICO仕事ナビatGPを利用するようにしてください。

◆利用した方の口コミ(一部抜粋)

比較的条件の良い求人が多かった
30代男性 下肢障害5等級 IT関連
★★★★★5
通勤に負担がかかるのでテレワーク中心で働くことができる仕事を探していました。障害者雇用の割にランスタッドは比較的条件の良い求人が多かった印象です。正社員の案件が多いので仕事に支障が出ずに働ける方にはおすすめですね。(アンケート調査より)
担当が障害や配慮に詳しく安心できた
40代女性 内部障害1等級 事務職
★★★★★5
担当者が障害に詳しかったので安心して配慮事項をお伝えすることができました。結果的に希望の条件で無事転職することができたのですが、事前に配慮事項を調整してくれたおかげで受入環境も良く、快適に働けています。(アンケート調査より)
スキルアップできる職場を紹介してくれた
30代男性 上肢障害6等級 IT技術職
★★★★★5
障害者雇用の場合だと簡単な事務作業しか任せてもらえないものと諦めていましたが、経験が浅いながらスキルアップできる職場を紹介してくれました。障害以外の部分での職務適正をみたうえで細かくサポートしてくれたので感謝しています。(アンケート調査より)
諦めずに一緒に頑張ってくれた
30代女性 統合失調症 事務職
★★★★★5
精神障害なので最初はうまくいかなかったのですが、担当の方は明るく励ましてくれて支えになってくれました。途中で挫けそうにもなりましたが、諦めずに一緒に頑張ってくれたので無事に希望の仕事に就くことができたんだと思います。(アンケート調査より)
ランスタッドチャレンジの基本データ
タイプ転職エージェント
利用料金無料 ※障害者手帳が必要
対象・身体障害のある方(全国対応可能)
・精神障害のある方(一都三県のみ)
求人件数314件 ※障害種別の内訳は不明
運営会社ランスタッド株式会社(企業HP
Pマークあり(確認はこちら
公式サイトhttps://www.randstad.co.jp

※2023/3/1時点の数値

5位.エージェント・サーナ

エージェント・サーナは、創業から30年間、身体障がいや内部障がいを中心に、障がい者の転職支援を行い続けている特化型の転職エージェントです。

求人傾向としては、東京、埼玉、神奈川といった首都圏エリアの求人がメイン(全体の75%)で、事務職や営業販売職を中心に取り扱っている特徴があります。

また、求人情報を一般公開しておらず、保有求人の85%が完全独自案件とのことなので、ぜひ一度、どのような求人があるのか確認してみてください。

エージェントサーナの特徴
  • 身体障害・内部障害に特化
  • 事務職と営業販売職が中心
  • 首都圏メイン(愛知県や関西も対応)
  • 限定求人が85%を占めるとのこと

【公式】https://www.agent-sana.com/

◆利用した方の口コミ(一部抜粋)

担当が障害に詳しく話がスムーズ
30代男性 下肢障害5等級 事務職
★★★★★5
やはり障害者雇用となると一人ひとり身体の状態が違うのでなかなか理解してもらいにくいのですが、担当の方は事情に詳しくスムーズに話が進みました。さまざまな新しい情報が知れてよかったです。(アンケート調査より)
求人数が多く担当が配慮に詳しい
40代女性 聴覚障害2等級 事務職
★★★★★5
都心の求人数は多いように感じました。独自求人が多いとのことで、実際に他のエージェントにはないような会社も多かったような印象です。どこまで配慮してもらえるものかが気になっていたので、担当の方が詳しくすり合わせてくれて助かりました。(アンケート調査より)
きめ細やかなサポートが心強い
30代男性 内部障害1等級 事務職
★★★★★5
前の職場で勤務しながら転職活動を進めていたので、面接できる時間は限られていたのですが、うまくセッティングしてもらえました。職務経歴書の添削や面接対策など、きめ細やかなサポートが心強かったです。(アンケート調査より)
明るく根気強くサポートしてくれた
40代女性 下肢障がい6等級 事務職
★★★★★5
車椅子は利用していませんが下肢障害があるので通勤には負担がかかります。そのため、業種は問わずにテレワーク中心で働ける仕事を探していました。未経験業種なので最初は全然うまくいかなかったのですが担当の方が明るく元気づけ、根気強くサポートしてくれました。(アンケート調査より)
エージェントサーナの基本データ
タイプ転職エージェント
利用料金無料 ※障害者手帳が必要
対象地域関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)
関西(大阪・京都・兵庫)・愛知
対象障害身体障害・内部障害、精神障害等
求人件数1,007件
※うち367件は精神障害者も応募可
運営会社株式会社イフ(企業HP
Pマークあり(確認はこちら
公式サイトhttps://www.agent-sana.com/

※2023/3/1時点の数値

特例子会社に関するよくある質問と回答

Q. 特例子会社ってどれくらいあるの?

2021年時点で562社あります。

出典:厚生労働省 障害者雇用状況の集計結果(令和3年)

Q. 特例子会社はどのような障害者が多い?

多い順に、知的障害(52%)、身体障害(29%)、精神障害(19%)となります。

出典:野村総合研究所(2018年12月)

Q. 特例子会社のメリットとデメリットは?

特例子会社のメリットとデメリットはそれぞれ下記の通りです。

特例子会社で働く“メリット”
  1. 配慮した環境が整っていて安定して働ける
  2. 周囲に障害者しかいないので居心地が良い
  3. 大企業傘下だと福利厚生が充実している
特例子会社で働く“デメリット”
  1. とにかく給料が低い
  2. 単純作業が多く、専門スキルが身につかない
  3. 他の様々な障がい者に配慮をする必要がある

このように、配慮が行き届いた環境で安定して働きやすい反面、給料が低くスキルが身につかないというデメリットがあるのが特例子会社です。

Q. 特例子会社と一般の障害者枠どっちがいい?

結論として、居心地の良い環境で安定して働きたいなら特例子会社障害が軽度で年収やスキルアップを諦めたくないなら障害者雇用枠がおすすめです。

  • 特例子会社がおすすめな人
    ①体調や働きやすさを重視したい
    ②給料を上げるよりも長期就業したい
    ③他の障害者と助け合って働きたい
  • 一般の障害者枠がおすすめな人
    ①専門分野でスキルアップしたい
    ②たくさん働いて年収を上げていきたい
    ③より仕事熱心な人と働いて刺激を得たい

特例子会社と障害者雇用枠のどちらで働くかによって「職場の居心地や働きやすさ」「年収やスキルアップのしやすさ」が変わるので注意しましょう。

特に、3級だと障害年金をもらえないので、特例子会社だと給料が低くて生活が厳しくなるかもしれません。現在、一人暮らししている(できるくらいに軽い)なら特例子会社はおすすめしません。

悩んだら、両方を受けてみた上で比較すると良いでしょう。実際のところ「就職して馴染めるか」は職場や上司との相性によるところが大きいので、自分の目で確認するのがベストです。

Q. 特例子会社はなんでそんなに給料が低いの?

特例子会社の給料が低い理由は、下記の通りです。

  1. 市場価値の低い仕事が多いため
    誰でもできる単純作業ばかりなので給料はでません
  2. 事業として利益が出ていないため
    給料は利益から決まるので、利益が少ないと給料が出ません
  3. 低い給料でも障害者が応募するため
    特例子会社は人気なので給料を上げる理由がありません

さいごに

ここまで、特例子会社の給料事情と、給料が低い理由について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

特例子会社は配慮が行き届いた環境で働ける一方、給料が最低賃金水準になっている(時短勤務をすると手取り10~15万円ほど)ので、実家暮らしでないと、厳しいかもしれません。

当記事があなたのキャリアプラン検討に少しでも役立てば幸いです。